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MEMORIES-by.ASUKA
交通船B丸交通船C丸潜水者死傷(平成11年9月8日15時10分発生)
B丸は,全長10.6メートルのFRP製交通船で,船長,インストラクター1人,ダイビング客1人を乗せ,沖縄県石垣港を発し,ダイビングポイントでダイビングを終え,帰途についたが,カスミの根と称するダイビングポイントの南東約160メートルばかりの地点で停泊しているC丸に気付いたものの,同根付近には船舶がいなかったことから,同根付近にダイビング客はいないものと思い,続航中,同根付近の海面に浮上していたダイビング客に推進器が接触した。
C丸は,全長11.9メートルのFRP製交通船で,船長,インストラクター1人,ダイビング客など8人を乗せ,石垣港を発し,カスミの根付近で、インストラクター及び、ダイビング客4人をエントリーさせ,同船は事故発生地点から南東約170メートル離れた地点で,国際信号旗のA旗を立てて停泊していたが,同地点は,小岩などに遮られて潜水水域を視認することができず,前示のとおり,C丸のインストラクター及び、ダイビング客がダイビングポイントの洞窟を経由してC丸に向かっていたところ,B丸の推進器に接触した。
その結果,B丸の推進器は曲損し,ダイビングインストラクター1人が頭蓋骨骨折で死亡,もう1人が左肩骨折の重傷を負った。
そのダイビングインストラクターはエンジン音を確認し、ダイビング客の手を水中へ引き込み、身を投げ出してダイビング客の命を守ったとされる。
《原因》
海難原因 航行中のB丸が,前方の見張り不十分で,海面に浮上していた潜水者を避けなかった。
C丸がボートダイビングを行う際,潜水者に対する安全措置が不十分であった。
この悲劇的な事故をダイビングに関わる全ての人が忘れないようにと、カスミの根深海には、そのダイビングインストラクターの慰霊碑が建てられています。